sketch/2015.12.11【風邪奮闘記①】

もう深夜になって、喉の痛みがぶり返し、さらに空腹と酒が欲しくてたまらない。頭痛もする。今飲んでしまっては悪化する。悪化すると分かっているが、コンビニのレジに並ぶ私の手には竹鶴。さっきまでは、どうしても深夜寿司だと思っていたが連れも居なく、一人だとしても行けば深くなりそうな気がしていた。その煩悩を断ち切ったご褒美としての竹鶴なのだから始末が悪い。やけに暖かい夜風。月で明るい空には鱗雲が不気味に漂う。明け方までの豪雨もこの暖かい空気が運んできたはずで、日が暮れるまでは小春日和で眩しい午後たっだ。日が暮れてからは風が強くなりはじめたけれど夜の冷え込みは浅い。今夜が底冷えする日ではなく心底有り難かった。ほんの舐める程度の飲酒で眠りにつく。