sketch/2015.11.16

角を曲がると、赤提灯が消えている。お目当ての中華料理店での夕食は叶わず、町を彷徨う。小さい町をかれこれ1時間は歩く。幾つも看板が目に止まるが、どれも決め手に欠ける。きっとguzuri珈琲店も、誰かの目には決め手に欠けるように映っているのだろうなと想像する。歩き疲れ、結局適当な店に落ち着く。カウンター越しのテレビの中では、各国の代表が真剣なまなざしでテロとの対立を声高に宣言している。平和を訴えているらしいが、とてもそんなふうには思えない。