guzuri sunny session at HADEN BOOKS について

10月のguzuri sunny sessionは入間を飛び出して、南青山にあるHADEN BOOKSで行います。


今回のセッションはHADEN BOOKSとその店主である林下英治(ハヤシタエイジ)さんとのセッションです。


林下さんとの出会いは2012年の夏、西麻布にあるSWITH PUBLISHINGの運営するカフェRainyDayでのライブイベントに出演した時のことでした。当時、林下さんはRainyDayの店長をしていました。その時の印象は、とにかく気配りの行き届いた人だなと、会場入りした時から打ち上げが終わり帰るときまで、それを感じていました。お客様への配慮や、ミュージシャンへのホスピタリティーに対して、共演者だったWaterWaterCamelのメンバー達とも口を揃えて「なんだか、東京のど真ん中に居る気がしないね」などと、驚いていたのを覚えています。


林下さんとの交流はその後も続き、何度かライブにも足を運んでくれました。ある日のライブの打ち上げで、林下さんが自分の店を持つという話を伺いました。そして、その物件の改修工事をする大工さんを捜しているとのこと。そこで話は盛り上がり、僕がHADEN BOOKSの内装をする事になったわけです。その後、古材を探しに遠出したり、イメージを少しずつ共有していきました。本格的に工事が始まるまで半年程かかりました。工事には意外と大掛かりな部分もあり、親方(親方については後日詳しく)と協力して作業を進めました。コンクリートを削る(はつる)ところから、テラスや間仕切り、トイレなどなど、少しずつ手をかけて行きました。お店がオープンした後も、本棚を作ったり造作物は続いています。


そして、いつも工事に入る度に様々な人に巡りあうのも楽しみの一つです。


イラストレーターの小池アミイゴさんや、写真家の中川正子さんなどは、不思議と行く度に出くわします。実はRainyDay時代の林下さんに僕を紹介してくれていたのはアミイゴさんでした。また、訪れる度に感じるのが、HADEN BOOKSには人の連鎖を生みだす引力があるということ。そして、とても気配りの行き届いた空間だと思います。


始めて林下さんに出会ったときに感じたおもてなしは、彼の中での自然な振る舞いとして、今も僕の目に絶えず映ります。


 多くの人が田舎に拠点を移す時代に、青山にこだわりを持ちつづける。その意味は、日々 HADEN BOOKSを訪れる人々によって積み重ねられています。都会のど真ん中にHADEN BOOKSがあり、林下さんが居る事で、循環し、始まることがあるんです。


 HADEN BOOKSが始まる前から、この場所でのコンサートの実現を林下さんと話していました。guzuri sunny session の番外編は、僕がお手伝いをさせてもらった場所で行う特別なコンサートです。目の前が大きな公園のguzuriと、目の前にビルが建ち並ぶ HADEN BOOKS。対照的な二つのようですが、それぞれの窓からの景色は美しく、心地良い場所です。そこに流れる時間と音を感じて頂ければと思っています。


 因に、HADEN BOOKSのロゴにあるツバメの絵は、さかなのギタリストで絵描きの西脇一弘さんによるものです。僕のPUFFIN RECODSのロゴやミニアルバムCountryMadeのジャケットの絵も西脇さんによるものです。HADEN BOOKSでは西脇さんの大きな絵も2枚見る事が出来ます。


 そんな風に、時を重ねることで生まれる繋がり。


今日もHADEN BOOKSでは日常の風景としてそこに在るのでしょう。