sketch/2015.10.26

小春日和の日中、国立のギャラリーへ向かう。唇の乾き、落ち葉が風に転がる音。人々の装いも変わり始める。中央線と夕焼けはよく似合う。日の落ちる少し前の時間。家路を急ぐ駅の光景。秋の夕暮れだけが、私をこんな気分にしてくれる。今年もこの季節の中にいれる事に感謝する。見えなくなるまで手を振り、バイバーイと叫び続けるあの子が、昔の自分を見ているようで愛おしい。負けじとこちらも声を張り上げる。通りすがりの女の人がクスっと笑った。