sketch/2014.11.16

夜の吉祥寺を歩く。年の瀬に向かう町は、酔っぱらいの若者で溢れ、ところどころで道を塞いでいる。漣さんと伊賀さんとホープ軒のカウンターでラーメンを食べた。そのほんの少し前のライブでは、アンコールセッションで「私の青空」が演奏されていた。かつて渡さんが使っていたヤマハのギターの音色と漣さんの歌声。僕はそこにある共演を、傍らでささやかなギターを弾きながら聴いていた。そんなことは無いと思うのだけど、漣さんはアンコールの前に「私の青空」は渡さんの歌っていた曲の中で唯一好きだったのだと言い、会場は笑いに包まれた。 幕を閉じて、お客さまの暖かい拍手に感謝すると共に、キチムの吉田さん原田奈々さんを始めとしたスタッフ、音響スタッフ陣、漣さんと伊賀さんの事務所であるTONEの是澤さんや、PUFFINのスタッフ陣、衣装を提供してくれたPHABLIC × KAZUI、このイベントに関わって下さった方々のお陰で今夜のステージが成り立っている事を思うと、胸が熱くなる。TWO MAN DOG 、第1回目から上出来すぎる夜になってしまった。 渡さんがよく行っていたというホープ軒のラーメンを食べながら、漣さんの歌声と伊賀さんの演奏の中に居た余韻が覚めない。  夜の吉祥寺を3人で歩く。TWO MAN DOG の役割で言ったら、僕はさながらDOGだった。 今年も冬がはじまる。