sketch/2014.11.12

夜は店番をする事が多いが、週に一度か二度は一日guzuriの店番をするようにしている。一日の人の流れや、店の細かいところに気をまわす。それでもスタッフに指摘される事も多い。僕には気がつかない事がスタッフには出来るしその逆も多い。それでいい。 近所の焼き鳥屋のおやじが訪ねてくる。いつも焼き物をしながら客と話すおやじは、どうせ呑みながらやっているんだろうと、その口ぶりを見て思っていた。しかし、アイスコーヒーを飲みながらでもその口ぶりは変わらない。デフォルトだった。酒は少し前に辞めたらしい。「君の本業は音楽家か?」 ええ。まあ。「メジャーじゃないな。テレビでみないもんな。」ええ。出れないんですよ。 同じ会話を先週もしている。昼食をしに来た田口と僕を見て「君たちはのんきだな。のんきでいいや。」そう言い放ち焼き鳥屋のおやじは帰っていった。 近所のアハトというカフェの谷藤さんがなぜかguzuriにカイ君が注文した雑貨を納品にやってくる。お客さんが居なかったので、珈琲を出して雑談。こんな雑談から仕事が生まれるものだ。先日もアハトさんの店先での立ち話から、展示会のオープニングで演奏させていただくことになっている。今日も会話の中でアイディアの種が生まれた。 秋の曇りの日。


登場人物/ カイ君(PHABLIC×KAZUIのデザイナー)/田口(車屋、ウェブデザイナー、エアストリーム仲間)/谷藤さん(近所のカフェacht8 店主)