sketch/2016.4.15【明日へゆけ】

 牽引免許の卒業検定を終え、午後の北埼玉。北関東のどこまでも続く平野には、ところどころに菜の花畑の黄色が美しい。


 小川がきらめく。


 季節の明らかな変わり目に気がつくのは、こんな一日である。光の種類が変わるといった感じだろう。


 「撮りますよ、はい。」


 写真機へ向かう私の顔は自分でも分かるくらいに疲れ、すこし老けた気もする。


 苦し紛れではあるが、『深く味わいのある』という表現であれば、明日へ向かえそうだ。


 新しい免許証をまじまじと眺める。


 辺りを見渡すと、同じようにうつむき歩く人の群れの中。