sketch/2015.11.9

声の状態は、これまでで一番良い状態であると自負する。そういう時には決まって落とし穴があるのだが、じりじりと迫り寄るそれには気づかないもの。色々な事をしていそうで、実のところ一つずつしか頭の回らない私には、聞こえない幾つもの足音が迫っているのだろうか。二頭追うものは一頭も得ずということわざも聞こえるが、何頭も追う私はどうなのだろうか。頭に幾つものプラスチックを巻き付けてもらっているしばらくの間、そんな事を考える。髪の毛もこれまでで一番長い。髪の毛にはかまっていられないので、手間のかからない様にして欲しいとだけオーダー。「了解です!」とうなずく保美さん。