sketch/2015.11.3

なぜ、人殺しも可能な戦闘機に心引かれるのか。航空際のショーを見ながら何度もそんな気持ちがちらつく。まわりを見渡す。我々はバカなのか?ブルーインパルスが飛び立つ瞬間。胸が躍る。私は馬鹿なのか?空中で舞う勇ましい戦闘機を、映画の中やテレビゲームの物として見て育った平和ボケはこんな所に現れる。どうにも操縦できない自分の心と青い空の下で珈琲を売る。やれやれだが、仲間とのひと時が心地いい。こんなふうに戦闘機の曲技飛行に感動し胸躍ること自体が平和というもので、いつまでも何も考えずに歓声を上げていられる日々が続けばよいのだ。そんな不時着のような考えに、遠い戦地のイメージは薄れてゆく。そして残念ながら空に舞う戦闘機は美しく、パイロットの技は私を感動させていた。