sketch/2015.10.8

ハイドパークのまだ朝と呼んでいい時間帯。森の中でギターを弾いていると完璧な気分になる。昨日の低気圧がまだ強い吹き返しを残し、その度に芝生を軽く叩く音がしている。どんぐりの木が風に煽られているのだ。私の腰掛けるベンチの足下にも心地よい音がした。その一粒をサウンドホールの中に放り込む。ギターを持つ度に、中でカラカラいうだろう。そしてその度に今朝の完璧な気分を思い出すのだ。それにしても、立派な松や栗の木ばかり。ハイドパークの松や栗でギターを作れないものか思案する。そのうち管理棟に足を運び、切り倒される予定の木を引き取らせて欲しいと申し出ている私が想像出来る。