sketch/2015.10.10

背もたれの杉は時間をかけて鞣された光沢をたたえ始めている。どんなに丁寧にヤスリをかけてもそうはならない手触り。閉店後にこのテーブルを囲むのは、もう何度目だろうか。気の張った表情が緩む時間。賄い飯を囲むSO-SOのテーブルは、guzuriからほんのわずかな距離にあったあの頃から変わらない。気がつけば雨が降り出していて、今夜も肌寒い。そして気がつけば、シンガーソングライター人生の半分以上をこの店と過ごしている。