sketch/2014.12.24

子供の頃、クリスマスになると祖父のスーパーマーケットには大きな骨付きの鳥もも肉が並べられ、僕は沢山の人と自転車とでごった返す店先をウロウロしていた。活気ある年の瀬の始まりを告げるようなこの日が行くと、大量のお飾りが市場からやってくる。僕が子供だったころ、年中行事は滞り無く行われ、大人たちは慌ただしくしていた。ふと我に返るとき、思い出されるのはそんな風景。ちょっと冷めたクリスマスチキン。たっぷりの照り焼きソースでアルミ箔の持ち手はべとべとしていて、期待ほどでは無い食感と味の記憶。それでもケーキにローソクを灯すと、いつでも特別な気持ちになった。今年、西暦は2014年。 クリスマスが何なのかなんて考えるようになってから、どこか乗り切れない。気にしないで流された方が楽しい。